Japan West Sports Academy
大分のテニススクール
ジャパンウエストスポーツアカデミー
テニスの戦略と戦術
Use Your Head in Tennis
2024.3.17
ゲームプラン、どのようなテニスを今日はしようかと考えるのがゲームプラン、つまり戦略です。
対戦相手をまずよく研究して、どのようなプレーをすれば自分のテニスが良くなるのかを想像してください。
相手はストローカーなのか、
相手はネットプレーが上手なのか、
サーブの確率は高いのか
リターンは角度やスピードを付けているのか、などを資料にして対戦方法を決めます。
そのためには、あなたもこれらの相手のプレーに対応するレベルが求められます。
そのレベルとは、オールラウンドプレーヤ―を目指すことです。
この戦略をゲームで使うための大切な要素が戦術であり、
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テクニック
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体力
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メンタル です。
そして、戦術の基礎となること、それは、
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テニスコートの空間を理解すること。空間には、コート全体の幅と長さ、そして、高さを理解しておくことです。
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ボールの飛距離と滞空時間を知ることです。
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④⑤に自分のレベルを吹き込むのが、角度とスピードです。
以上の①~⑥を練習で、そして、ゲームの一球ごとの達成度を振り返るのです。つまり、考えていた戦術が一球ごと、一ポイントごと、一ゲームごと、一試合ごとにどれだけの達成度があったのか、相手に効果的であったのか、そして、自分のレベルをゲームで高めることができたのか、これらを一つ一つの合間に振り替えることが自己評価なのです。そのために20秒・25秒・90秒ルールがあります。体力やメンタルの回復だけではなく、行ってきたプレーのレベルの評価を自身で行うことです。
自己評価があれば、目標を達成に応じて高めることができます。
具体的な戦術
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相手をベースライン深く追い詰める。
➡ コート深く飛び・ボールが跳ねる ➡
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①と②の組み合わせで、相手の動きを止める・緩める・タイミングを外すことを考える。
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サービスとフォアハンドストロークを制覇する者がチャンピオンになる。
だから、Japan West Sports Academyはこの基礎作りを大切にしてトレーニングしているのです。
コーチングの神髄
小さなクリニックから大きな向上をもたらす
2024.2.1
かつてNick Bollettieriコーチから教えられたことを、コーチングの視点として私は大切にしてきたことがある。それは、「小さなクリニックから大きな向上をもたらすこと」の視点である。
もう25年ほど前になるか、ニックから明日の午前5時にコートに来るよう誘われた。私は何故か眠れずに早朝の4時にコートに向かっていた。ニックのプライベートレッスンと言うより何か特別な強烈な雰囲気がコートを包んでいた。アフロアメリカンの少女にコーチしていた時に、ネット近くにいるニックはその少女を呼んで、グリップをほんの数ミリだったと思うぐらいのマイナーなチェンジを行った。そして、ベースラインに戻った少女は見違えるほどの素晴らしいフォアハンドを立て続けに打った。
私たちコーチは、まず、生物学・解剖学・物理学をまとめたバイオメカニックスに、教育学、発達心理学、社会学、トレーニング論、トレーナー論、コミュニケーション論、数学等々の学際的な知識から得る智慧がクリニック前に必需とされる。そして、テニス理論とクリニック技術を経験を長く重ねて正しいことを至適なレベルに高め、「直観力・直感力」を必須として、プレイヤーに接するのである、と。私は思う。マクロからミクロを探るような人生をコーチはさまようのだ。
ニックは65歳の時に、5 Keys to Tennisを著してテニス界にセンセーショナルな理論を唱えた。テニスコーチングにおいて理論とは、誰にでも共通する現象を捉えて組み立てるものである。まさしく、誰にでも、さらに言うならば、いかなるタイプ、フォームであろうとも、それらを尊重しながら法則性を伝えてテニスのゲーム展開を見たのである。
その本でニックは、これから自分はどのような道を進むのかとセンテンスを残している。
しかし、あの少女は一瞬にして神篝のようなテニスに豹変したのは、小さなことまでも見つけてくれるニックへの感謝のエネルギーが、自らの向上をもたらしたのではないかと最近思うようになった。もちろん既に上げた科学と経験の間の些細なズレを、瞬く間に修正するニックのコーチの眼がそうさせているのであるが。
コーチとプレイヤーにある互いの信頼感は、いずれかテニスの世界を変え、自分の人生も変えてしまう。
そして、私としては、「小さなクリニックから大きな向上をもたらすこと」を求めて四半世紀。だからコーチとしてのミッションが堪らないほど楽しい。
TENNIS TIPS
2023.12.23
身体動作速度の必要性
フィギア―スケートの高橋大輔が活躍していた2010年、大阪のなみはやドームでNHK杯を観戦した。当時はオリンピック候補選手がたくさんいて小塚選手などのファンでドームは満杯だった。この後に世界一になる羽生選手が誕生します。
高橋選手と小塚選手のスケートにはそれぞれの美しさと力強さを感じましたが、いよいよ最終の演技での高橋選手のリンク狭しと滑りまくるそのスピード感に圧倒されました。
当時のテニス界と言えば、錦織選手が台頭し始めるころで、テニス界でスピードあるプレーが主流になっていました。
スピードあるショットを打つためには、打点まで素早く移動するフットワークが求められます。しかし、それはフットワークだけではスピードアップはできません。身体全体の身体動作スピードが求められるのです。
そのために、Japan West Sports Academyでは坂井コーチが届けるトレーニングドリルを各自が目標値を定めて取り組み成果を出すことが大切なのです。
また、テニスコーだけでなく、日常の生活において、歩く速さなどのトレーニングも必要です。
「素早い動作がスピードあるショットを生む」ことをもう一度確認してください。
🎾ストリングについて🎾コーチからちょっとアドバイスです。
🟡ナイロン・マルチフィラメント
ストリング自体が複雑で極細の独特の繊維を使っていることが多いです。
マルチフィラメントの特徴は、"柔らかさ"でストリングの内部が 細い繊維の集まりで構成されているので変形がしやすく、繊維自体も伸縮するのでボールを"包み込む"優しい感触です。
マイルドな打球感が特長なので、ボールをコントロールしやすいガットです。
🟡ポリエステル
素材はポリエステルで伸縮性が少ないのでパワーロスが少なく、打った力がボールにダイレクトに伝わることからパワーボールが打てるのでトッププロなど多くの選手が愛用しています。
素材自体は硬いため、張り上げるテンションに気をつけることです。
ジュニアクラス小学生低学年・高学年ともに腕や身体に優しいナイロン・マルチフィラメントを勧めます。
また一般クラスの方にも身体への負担を考えお勧めします。
ジュニアクラス中学・高校生、しっかりボールに回転をかけよりスピード・パワーを追求するにはポリエステルが合うと思います。
2023.12.20
今回から世界のテニスを見てきた中で伝えたいと思うことをお話しします。
最初はジュニアの皆さんにお話しすることです。
夏休みを前にしてもうすでに大会の日程でカレンダーが埋まっているのではと思いますがいすかがですか。
経験を重ねるために多くの大会に参加することは大切なことです。ゲームの進め方や作戦の練り方などを学びます。次に大切なことは「計画」を立てるということになります。つまり、どの大会が自分にとって次の段階に進むことになるのかを自覚して、トレーニングスケジュールを考え計画することです。このような考え方をTAPERINGとかPRIODZATIONと言います。
さて、どのようなことを計画に取り入ればよいのでしょうか。
これまで積み上げてきたトレーニングを振り返りましょう。また、これまでの競技歴と記録も振り返りましょう。つまり、今の自分の立ち位置を知ることです。毎日のトレーニングや大会てせの記録をまとめたテニスノートが立ち位置をしるのに役立ち、教えてくれます。自分についての情報ですね。これらをスタート台にして、一つ上の目指す自分を描くのです。
例えば、戦うためのフォアハンドストロークに何を学びトレーニングに加えれば良いのか、コーチやテニス仲間達と一緒に話し合ってリストアップしてみましょう。同じように、それぞれの他のテクニックもリストアップしてください。
さて、誰にも、どのレベルのプレイヤーにも知ってほしい現代テニスのテーマについて説明しておきます。計画の視点にもつながるものです。
①「スピードと安定」を理解してください。ストロークやサーブ共にスピードがあっても安定しなければなりません。また、ゲーム中での疲労についても、直ぐに元気を取り戻さなくてはなりません。メンタルも常に好調にすることも大切です。
②次に「リズム」を意識することです。ゲームの流れを自分のものにするには、リズムを持ってボールに集中することです。そうすれば自分のオリジナルなテニスが生まれ楽しくなって行くのです。
③さらに「多様性」の大切さです。この60年のテニスゲームには典型的な交代がありました。ストローク対ストローク、ストローク+サーブ&ボレーやトップスピン全盛期がありました。アンダースピンも忘れてはなりません。そして、現代から近未来のゲームスタイルは、これらすべてのカテゴリーに長けていなくては、相手を上回ったゲームでのリーダーシップは発揮できないのです。
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①②③を「計画」を作る際によく理解しておいてください。
いよいよ次回は「計画」の立案です。
2023.7.12